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大司令塔はどこに建っているのか? |
設定デザインの立体司令塔
ヤマトのデザインにはとにかく謎が多い。
そのほとんどはイメージに落差が生じるタイプなんだけど、この司令塔区画はそういう雰囲気ではない。
避けて通りたいといったモノではなく、問題意識を生まない着眼点が成立・浸透していて、意に介されていない様子だ。
製作サイドからは、イメージを完膚なきまでに再現し尽くした達成感がうかがえ、
ファンサイドからはイメージとフォルムの結実への納得を示す意見が多く、
分析など、もはや必要ないのかもしれない...既製立体のヤマトに関してはね。
樹脂模型の艦橋構造物外観
ヤマト設定デザインに合わせてストレートに立体化すると、
非常に複雑な形状をした、一般的イメージとはかけ離れた司令塔外観が出来上がる。
ビジュアル面での認識の有無はともかく、造形ベースとしてはあまりにも難解であり、
立体化されたところで理解を得る見込みもないため、製作サイドはこの設定デザインを回避する見解で一致している。
立体上の司令塔区画
正面から見る分には何も問題は感じないけど、側面から | |
デザインワークから見るヤマトの造形指向
大司令塔はイメージソースがそのまま決定稿化したデザインと見られる。
一貫性を持つビジョンを構築している本体フォルムパートのクリンナップデザインとは違い、
ヤマトの決定稿というくくりは同じでも、デザインフォーマットは一致しない。
しかも大司令塔はヤマトの他の構成要素とは違い、フォルムパートに組み込まれた形跡が無い。
当然三面図とは立体面で折り合わず、造形の際に各外観設定画のエッセンスをキメラ処理した形になったと思われる。
宇宙戦艦ヤマト初期設定画と宇宙戦艦ヤマト'98の比較
ビジュアル的には全然別モノ。でもデザインの精神は何ら変わることなく...?
宇宙戦艦ヤマト'98以降のヤマト立体造形
現在大司令塔を設置したヤマトが定番化しているのは、"PS版ヤマト"を潜在的に介入させることで、
半ば強制的にヤマトの構成要素として編入しているからだと思われる。
この"PS版ヤマト"も製作側にとって便宜上正解認識であってはならない素材であるため、
ヤマト新規立体造形に当たっての規制緩和に見立てて、都合に沿った形で利用しているようだ。
PS版ヤマトのデザインソースになっているのは旧クリンナップデザインではなく、初期設定画である。
ロケット型軸線でバランス調整された艦体フォルムに艤装されているのはヤマト初期デザインのイントネーションを持ったモジュール、
そして細かいディテールを外すと見えてくる大司令塔。
PS版ヤマトは大司令塔を建てるために用意された新造艦体という見方もできると思う。
大司令塔を考察
大司令塔外観の設定デザインは第二艦橋から上の前面を
おそらくデザインワークとして、ヤマトのフォルムを描い メカデザインを解釈する立ち位置の違い
デザインワークというのは、ひとつのデザインフォーマッ
大司令塔が立体造形としてメジャー化するのと引き換える | |
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