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トリプルキャスト1/1000スケールモデル 宇宙戦艦ヤマトDX 比較考察

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アイテムの性格

樹脂・金属の複合素材で鋳造された超合金アイテム。
光沢のない質感重視の塗装とズッシリ重い本体がほどよく吊り合った、
バランスのいいディスプレイモデルだ。
バンダイ製旧1/1000キットの高級品といった雰囲気で、飾り台はいかにも可動しそうなアームで支える形式。

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側面形&平面形

前甲板が前身モデルより微妙に幅広。
第三艦橋の設置位置が修正され、上部司令塔と縦ラインが揃っている。
艦尾テーパーの閉塞がキツいのは相変わらず。
この手の完成品の個性から、原型との格差と見られる要素がいくつかある。

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艦首からの外観

ブルワークのくびれがきれいに埋められているのはともかく、
側面の三次曲線まで潰れてしまっているのはちとやりすぎ感がぬぐえない。
ロケットアンカーは立体的になったけど、丁寧な造形と引き換えにデザイン色はかなり削られている。
バーベットの高さや艦首の厚みなどが加算され、スケール比に見合わないフォルムにダウンスキャン。

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艦尾からの外観

メインノズルと尾翼は一体成型で、かなり無理強いな型抜き。
司令塔や煙突など主要構造物はほぼストレートなコピーなので、
モジュールや傾斜角などの再現箇所がそのまま反映されている。
司令塔後部の追加工には及んでいないものの、上部艦載機射出口の立体的アレンジが好印象。

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上方からの甲板全景

司令塔基部に雛壇は無く、側面の対空砲は傾斜面に設置されている。
この区画が完全にフラット面処理となっているのは、このアイテム独特のスタイル。
後部の三連装対空砲は削除された代わりに第二艦橋両サイドの三連装砲をカサ増ししたり、
主砲背面の突起が丸モールド化した代わりに両肩の面取りが無くなるなど、差し引きゼロな改造が要所に見られる。
板状甲板や艦体分割線などはすべて凸ラインから筋彫りに切り替えとなっている。

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あおり視点からの艦底外観

ノズル下垂部が削られてサブノズルのみ新造された形式は、大和ミュージアムの巨大カットモデルを連想する。
格納庫あたりにはメーカー名が刻まれている模様。
この模型のメインノズル接合部は、ノズル開口部が上向きになる角度でナナメに断ち切られている。
以前このような改造を施した作例があったけど、それになぞらえたモノか?それとも...

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ヤマトのイメージ位置付け

バンダイ製旧1/1000キットを追加工作したような外観で、モデリング自体のクオリティは低いものの、
設定デザインのディテールが的確に備わった艦容を目指して原型製作されたことが伝わってくる。

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正解を踏襲している要素

高級品なのはいいとして、ヤマト視点から見れば前身旧1/1000キットよりもデザイン面では遠ざかった印象である。
既製品の改造による形状出しは"正解を出すことはできても正解認識を得ることは出来ない"という宿命がある。
素材に対するイメージの上書きはイコール"マイヤマト"であり、製作者の解釈・趣向だから。
そして、それに対する評価は「否定」しかなく、正解認識と前置きされるモノは「賛同」に相当する。
なぜそう思うかって?
立体の"ヤマト"に対する評価は「否定」だけだから。

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