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1/350スケールモデル 宇宙戦艦ヤマト 比較考察

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アイテムの性格

全長80cm近い超大型プラモデル。
手動・電動アクションと光・音声による演出ができる専用ギミック込みのラジコン仕様で、
ディテールアップ用エッチングパーツまで付属した本格的な艦船模型。
完成形状は見るからにPS版ヤマトを模したモノ。にもかかわらず、
同梱の冊子には旧アニメ設定による資料と見解でかたくなにそれを打ち消す様子が...
豪華商品開発の裏にメーカーサイドの苦悩が垣間見える。
[復活篇]公開記念に[空間磁力メッキ]タイプが製品化された。

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側面形&平面形

外側にカーブする形で成型された立体モノでは珍しい前甲板形状が特徴。(デザイン面には整合する)
艦尾はPS版よろしく旧デザイン平面形換算のメインノズルに収束するが、接合部はくびれではなく、スロープに近いライン。
甲板上の構造物設置箇所はおおむね水平に断ち切られたシンプルな造り。
反対に艦底部は大きく波打つ曲面構成になっている。

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艦首からの外観

艦首からの側面形はギミック格納のため、くびれの少ない寸胴なフォルム。
広大な前甲板から来る上段のボリュームが圧倒的で、決して貧弱ではない球状艦首がこじんまりして見える。
よく調べないと気付かないけど航法室ドームのアクセントが前後逆転してたり、 フェアリーダーや甲板ディテールはアレンジが施されていたりする。
設計上は存在する艦首ポールは、製品には反映されていない。

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艦尾からの外観

メインノズル開口部は後端へはほとんど閉塞せず、大きく開いている。
カタパルトはPS版の設置形式を再現していて、半階層低い位置に張り出した拡張デッキ上にある。
上部艦載機発進口についてもPS版の完全再現と言いたい所だけど、
司令塔後部の出口は手摺りを付けると使い勝手が悪そうである。
司令塔のボリュームはカサ上げされても側面モジュールの張り出しは相変わらず小さいままなので、
カサ上げされたコスモレーダーはかなり大げさに感じる。
尾翼や水平翼などはPS版ほどアップスキャンされず、旧設定に近い形状。

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上方からの甲板全景

立体ヤマトの特徴である甲板の後方閉塞形式はより際立っていて、
艦体にこれほどの幅員がありながら、最上甲板中央部からの天面面積は非常に狭い。
砲塔・対空砲の類は、サイズにしっかりメリハリを付けてあるのがわかる。
バルジ球形類はメリハリを付け過ぎて逆にまとまりがないかも。
マストのY字は張り出しが極端に広いが、水平翼等はここにきてようやく適性サイズを獲得したように思える。

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あおり視点からの艦底外観

メインノズルの大口径化は立体面でサブノズルの小口径化を招くことに、なんとなく気付いてはいたが、
1/350キットはその構図が最も具体的に表れたヤマトではないかな。
PS版を的確に再現した艦底は緩急のある三次曲面で構成され、
旧デザインでは目立った表現のなかった細かいディテールも刻まれている。

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ヤマトのイメージ位置付け

デザイン性の欠如が著しく、発売前からデッサン面への批判が沸き起こった不幸なキット。
意図的にPS版との相違点を作ろうとしているフシもあるし、 デジタル造形ゆえの機械的なフォルムもそれに拍車を掛けたようだ。
繊細なギミックを内臓している分製品としての評価が前面に出ているため見落されているけど、
ポピニカ魂以降のサイズ等身規格の完成品アイテムから離れ、闇雲に大型化に走るのではなく、
スケールモデルのコンセプトを省みたことこそがこの1/350ヤマトの功績だと思う。

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正解を踏襲している要素

PS版ヤマトに対しての正解認識は高いようだけど、詳細に展開して比較されるとつらいようだ。
PS版ヤマトはともかく、製造サイドの主張通り、ヤマトへの正解認識につながるかどうかは...

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