picture

1/625ポピニカ魂 宇宙戦艦ヤマト 比較考察

OPTION 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 NEXT BACK
photo

アイテムの性格

塗装済み完成品の超合金ヤマト。
メカニックモデルに電飾や音源を加算した多機能なアイテムで、
外観はPS版ヤマト、構造面は旧ヤマトを設計ベースにしたキメラ処理となっている。
オプションに変形後のロケットアンカーが付属しているのがナニげに深い。

photo

側面形&平面形

三次元に渡って拡張したシルエットの艦体と大口径メインノズルで構成されたフォルムは、
PS版の性格を備えながらもまだ旧ヤマト色を維持している。
側面からは艦全体に厚みが加わった様子と、特に艦底の曲線に大きな抑揚が付けられているのがわかる。
艦尾の軸線が艦首重心より上を通る形になっていることで、コズミックモデル風の尻上がりなフォルムである。

photo

艦首からの外観

艦首波動砲開口部が鈍角断ち切りの六角形断面。
前甲板幅員にかなりゆとりを持たせた上でフェアリーダーと艦首側面の面取りを一体成型しているため、
砲身に大変な肉厚が表れている。
相対的に球状艦首は伸びのあるアウトラインの割りに華奢に見えるくらい。
側面三次曲線が滑らかに変化する造形は実にいい仕事である。
板状甲板のスロープ部分は旧モデルの側壁内にディテールを追加した形式なので、設計方法は同じと見てもいいかも。

photo

艦尾からの外観

上部艦載機発進口がおおまかに造形され、ノズル内側もディテーリングされたことで後方視点のビジュアルが格段に向上している。
さらに大幅拡張した三枚尾翼が作り出すパースも、ヤマトとは異なる印象を発している。
最上甲板の高度差がはっきりしていて、司令塔はかなり高い位置に建てられている分、縦方向に詰められている。
同サイズで比較すると、艦体拡張による前後スパンの圧縮感が顕著だ。

photo photo

上方からの甲板全景

砲塔間のスペースは広めに取られていて カタパルトの間隔が広いので目立ちにくいけど、後甲板は第三主砲を搭載するのが目いっぱいのスペース。
これは司令塔を有する中央区画全体が後方寄りの重心バランスであること、艦体に対するメインノズルの占有率が増したことが主因。
武装・構造物のボリュームよりも艦体の拡張度合いが上回っている感じで、上下スパンの圧縮感も見えてくる。

photo photo

あおり視点からの艦底外観

マスト・司令塔外翼・傾斜翼等の後退角度にバラつきがあったり、第三艦橋後端やサブノズル開口部の垂直断ち切りなどで、
強調気味の艦体フォルムに反比例してデザイン色が弱い。
主翼も同様で、二枚板を重ねての折りたたみ構造が、旧キット以上にスケール感のマイナス点になっている。
また、第三艦橋はなんだか個性的な面取りがされている。

photo

ヤマトのイメージ位置付け

PS版のシルエットでありながら、旧設定のニュアンスで成型されている中間的なヤマトである。
末端を締める形状が極度に拡張されているからか、スケール感を強引に引き出しているようにも見えるけど、
旧ヤマトのビジョンをピンポイントで捕らえた完成度の高いアイテムだと思う。反面、
PS版ヤマトのデザインにはあまり忠実でなく、形状解釈のベースにすこし違和感を感じる所もある。

photo

正解を踏襲している要素

後方視点のフォルムはヤマトのビジョンを的確に反映したもの。
そして司令塔もそれまで立体化されなかった設定画の形状に忠実な造形だ。
艦体前半のフォルムはデザインラインが異なり、正解認識の分かれる部分だ。
艦体の丸い断面形はPS版のみならず、旧ヤマトにも通じるフォルムとされるキーポイントでもある。

OPTION 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 NEXT BACK
inserted by FC2 system