1/400 艦橋司令塔

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1/400 艦橋司令塔 画像

最重要区画を形成する宇宙戦艦ヤマトの主塔を、1/400スケールでストレート立体化してみた。

既成アイテムのブリッジは、[大司令塔]設定画のビジュアルイメージが反映された旧時代からの定番規格で、
ポピニカ魂以降の品型は基本形状に目立った変更がなくなり、ほどよく完成されている。
一方こちらは、ヤマトの艦容として描かれているデザイン形状を再現したモノ。
模型や3Dメディアでの立体化は実現していないので、ファン目線でもまったく馴染み無い形だろうと思う。
作った自分も8割方見覚え無いわ。(以後[艦容ブリッジ]と呼称する)

高さ約16cm、翼端間は22.5cmほど。
実寸が65mもあるので、プラモ改造等で定番化している背高削減傾向前の戦艦らしい突き抜けるような主塔。
段階的に後方に傾斜する形式と面構成がシルエットの内側に入るつなぎ目の無い外観。
第一艦橋首元のアンテナ翼は後退角が強く、艦載機が普通に駐機できるくらい広大。
第二艦橋は、裾が広がるような建込みと張り出しの多い無骨な雰囲気。
うん・・・だいたいこんな印象。
既成アイテムとは記号的に同じなだけである。

1/1300樹脂コピーモデルで一応原型製作はこなしているけど、
親指ほどのフィギュア(高さ約5cm)ではサイズ相応の違いを感じる程度だった。
コレが1/400になるとデザインラインの規格が完全に異なることを確認できる。
この二者はヤマトの司令塔としてそれぞれ固有の役割を持っており、共存していない。

それにしても気になるのは[大司令塔]が商品規格として一択される現状。
艦容ブリッジを立体化・商品化に振り向けられない重度の懸念は”三面図の整合性不足”とされている。
画稿間で決して辻褄が合っているワケではない[大司令塔]と比べて、三面図の矛盾点がどういう基準で不採用判定になるのか?
具体的に示されたモノを見たことはないが、正解視しないことで見解はおおむね一致していて、
はたから見れば艦容ブリッジだけがピンポイントで黒歴史扱いとなっている。
品質担保のためにデザイン排除を余儀なくされたような他パートとはずいぶん対照的だ。

既成アイテムのヤマトは極端な言い方をすれば[大司令塔と創作艦体の融合作]。
今回の司令塔モデルなど「そもそも建てる場所では無い」くらいに定着している。
矛盾を含むとはいえ三面図まで引かれているデザインをトレスするより、
ラフデザインな資料を商品化する方が、こだわりの幅が広がるしファンの共感も得やすい。
見方を変えれば、送り手側にとって利点の多い方向性と言えなくもないかもしれない。

情報量が多いため、画稿を見ているだけでは気づかなかった画線の性格が立体化する経過で判明した箇所も多くあり、
ここに来て、宇宙戦艦ヤマト艦容ブリッジを指して自分の中で[史実]と位置付けるようになった。
[大司令塔]を勝者の歴史と考えた場合の相対的な形容・・・だけどね。

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